グッドアフターヌーン、スティーブです。
「バブアー(Barbour)」のことはすでにご存知の方も多いでしょう。ワックスジャケットが有名な英国王室御用達の大人気アパレルブランドで、僕もがっつり愛用しています。
ただ。
バブアーのワックスジャケットには実に多くのモデルがあります。僕も初めて購入するときは「……結局どれにすればいいんだ?」とかなり迷いました。
そこで今回は、バブアーのワックスジャケット各モデルの特徴や違いをユーザー目線でまとめ、どれがおすすめなのかを考察したいと思います。
バブアーの購入を検討している人、リアルな評判や評価が知りたい人はぜひ参考にしてください。
バブアーの人気モデルとは?
バブアーのワックスジャケットには数え切れないぐらいのモデルがあり、しかも新しいモデルや別注モデルも毎年続々と発表されます。
なので今回は、「これぞバブアー!」と言える代表的な6つの人気モデル、スペイ、トランスポート、ビデイル、ビューフォート、ボーダー、バーレーを「短丈・中丈・長丈」の3つに分類し、まずその特徴と違いをユーザー目線から解説したいと思います。
【短丈モデル】アクティブに動けるカジュアルタイプ
1. スペイ(SPEY)
出典:Barbour
さっそく行きましょう。まずエントリーNo.1はスペイです。
主なスペックは以下の通り。
着丈 | 極短丈 |
袖の付け根のデザイン | ラグランスリーブ |
袖口 | ウィンドストッパー仕様 |
ハンドウォーマー | なし |
備考 | 襟の下とポケット横にDカンあり |
スペイは、バブアーのワックスジャケットの中で一番短丈なモデルです。
そもそもはフライフィッシング用に設計されたジャケットで、利用者が川に入ったとき濡れないために極短丈になっているそうな。こういうヒストリーを知ると、よりアイテムに愛着が湧くんじゃないでしょうか。
なので、襟の下とポケット横にフィッシング用のツールを提げるためのDカンがあり、ファッション的にも他のモデルにはないアクセントになっています。また、そういった背景を持つジャケットのため、バブアーのほとんどのモデルに付いているハンドウォーマーポケットもありません。
袖のデザインはバブアーらしいラグランスリーブで、袖口はウインドストッパーです(ウィンドストッパーの仕様は発売された年によってベルクロだったりゴムだったりします)。
バブアーの中でも一番の短丈にDカンなどがあしらわれた非常にアウトドアギアらしい佇まいが、スペイの一番の特徴と言えるんじゃないでしょうか。なので、短丈モデルの中ではわりとカジュアルに振ったアイテムになっています。ユニークさが売りのバブアーですけど、その中でも特に強い個性を持った一着ですね。
2. トランスポート(TRANSPORT)
出典:Barbour
続いてエントリーNo.2はトランスポート。
スペックはこちら。
着丈 | 短丈 |
袖の付け根のデザイン | ラグランスリーブ |
袖口 | ウィンドストッパー仕様 |
ハンドウォーマー | なし |
備考 | スラッシュポケット 裾にドローコード |
トランスポートは、バブアーのワックスジャケットの中で二番目に短丈なモデルです。
名前からして運送業者用かと思いきや、実はマウンテンバイクに乗る人たちにインスピレーションを受けて開発された、いわばサイクルジャケットなのだとか。
スペイと同じくハンドウォーマーはありません。ただスペイより少し長めの丈ながら、身幅はほんのちょっと細くなっているため、かなりすっきりしていて、キレイめな印象が増しています(画像を見比べると一目瞭然じゃないでしょうか)。バブアーの中で唯一のスラッシュポケットも、その印象に拍車をかけていると思います。
またサイクルジャケットらしく裾の内側にドローコードがあり、絞って風の侵入を防ぐとともに、ほんの少しシルエットを変えて着ることもできます。
スペイ以上にいろいろなファッションに合わせやすくなっているので、タウンユースの機会が多い人、特にそのルーツ通り自転車に乗る人には、ぴったりの丈感&デザインだと思います。
僕自身スポーツバイクに乗っているので、サイクルギアとしてもトランスポートはかなり魅力的に映っちゃいますね。
【中丈モデル】バランスの良い万能タイプ
3. ビデイル(BEDALE)
出典:Barbour
お次のエントリーNo.3はビデイル。
スペックをドン!
着丈 | 中丈 |
袖の付け根のデザイン | ラグランスリーブ |
袖口 | リブ仕様 |
ハンドウォーマー | あり |
備考 | スナップボタン付きのサイドベンツあり |
ビデイルは、バブアーの中で三番目の長さの丈を持つワックスジャケットです。おそらく「バブアー」と聞いて、もっとも思い浮かべられるのがこのモデルじゃないでしょうか。
乗馬用に開発されたライディングジャケットで、この中丈のジャケットからすべてにハンドウォーマーが付いています。袖もリブ使用になっていて、風の侵入をばっちり防いでくれます。
動きやすさとスタイルのバランスが絶妙で、馬にまたがりやすいように取り付けられたスナップボタン付きのサイドベンツは、開くとややゆったりめのAラインシルエットを作ることもできます。
ミドルレングスで、カジュアルからキレイめにまで合わせられらるため、「迷ったらこれがいいよ!」とおすすめしやすい、まさに万能型の一着ですね。
4. ビューフォート(BEAUFORT)
出典:Barbour
続いてエントリーNo4.はビューフォート。
スペックはこちら。
着丈 | 中丈 |
袖の付け根のデザイン | ラグランスリーブ |
袖口 | ウィンドストッパー仕様 |
ハンドウォーマー | あり |
備考 | 背面腰元に貫通式のゲームポケットあり |
ビューフォートは、バブアーの中で四番目の長さの丈を持つワックスジャケットです。
狩猟用に設計されたハンティングジャケットで、ビデイルよりも長めの丈になっています。おかげで、ビデイルよりさらにキレイめな印象が増しています。
さらに特徴的なのは、やはり背面腰元の左右にある貫通式のゲームポケットですね。
左右にこんな具合の口があって、中でポケットが繋がってます。
これは狩猟時に仕留めた獲物(カモとかウサギとか)を入れておくためのポケットです。ヴィンテージのオールドバブアーを購入すると、このポケットの中から鳥の羽がでてきた、なんてこともあるとか。……こういうヒストリーが乗っかってくるユニークな逸話、本当にたまりません。
個人の所感として、この辺りのモデルからはスーツに合わせても違和感がないと思います。袖口がリブではなくウィンドストッパー仕様で、スーツのジャケットの袖が通らずにごわつく、といったことがないのも理由ですね。
ビューフォートは僕自身も愛用しており、オンオフ問わず着られるので、個人的にもイチオシです。
【長丈モデル】防寒性を兼ね備えたフォーマルタイプ
5. ボーダー(BORDER)
出典:Barbour
さらにエントリーNo5.はボーダー。
スペックはこちらです。
着丈 | 長丈 |
袖の付け根のデザイン | セットインスリーブ |
袖口 | ウィンドストッパー仕様 |
ハンドウォーマー | あり |
備考 | 左右内側に着脱可能なポーチャーズポケットあり |
ボーダーは、バブアーの中で五番目の長さの丈を持つワックスジャケットです。
散策用に作られたフィールドジャケットで、ほぼコートのような感覚で着られます。
まず一つ目の特徴が、6モデルの中で唯一、袖の付け根のデザインがセットインスリーブになっていることです。なので、他のモデルより肩回りがかっちりとした、ちょっと男くさい印象になると思います。プライベートはもちろん、スーツに合わせるのにも打ってつけの一着です。
さらに二つ目の特徴が、ジャケットの左右内側にポーチャーズポケットが付いていることですね。取り外し可能なポリエステル製の袋のようなポケットで、本来は散策中に摘んだ花や野草を入れておくためのポケットです。いやー、植物採集のためのポケットがあるとか、これまた趣きがあってイイですよねえ……。
長丈な分、防寒性も他のモデルより高いので、冬場にはよりおすすめな一着ですね。
6. バーレー(BURGHLEY)
出典:Barbour
最後のエントリーNo6.はバーレー。
スペックはこちら!
着丈 | 極長丈 |
袖の付け根のデザイン | ラグランスリーブ |
袖口 | スナップボタン仕様 |
ハンドウォーマー | あり |
備考 | 背面裾にセンターベンツあり |
バーレーは、バブアーの中でもっとも長い丈を持つワックスジャケットです。
ジャケットとはいうものの、そのルーツはビデイルと同じく乗馬用に作られたライディングコートになっています
最大の特徴は何といっても膝が隠れるぐらいの長丈感でしょう。とてもフォーマルな印象……というより、もはやヨウジヤマモトのようなモード感すら漂っていて、この佇まいが得も言われません。いやー、格好よすぎますよこれは……。
背面にはセンターベンツがあるので、開けばよりきれいなAラインが作れますし、足さばきもスムーズになります。
ボーダーよりもさらに大きくゆったりと作られているので、防寒性はもちろん、雨でも服を濡らさずに済むと思います。
バブアーのワックスジャケット 6モデルの比較表
というわけで、こちらがバブアーのワックスジャケット6モデルの比較表です。
モデル | 着丈 | 袖の付け根のデザイン | 袖口 | ハンドウォーマー | 備考 |
スペイ | 極短丈 | ラグラン | ストッパー | なし | Dカン |
トランスポート | 短丈 | ラグラン | ストッパー | なし | スラッシュポケット ドローコード |
ビデイル | 中丈 | ラグラン | リブ | あり | サイドベンツ |
ビューフォート | 中丈 | ラグラン | ストッパー | あり | ゲームポケット |
ボーダー | 長丈 | セットイン | ストッパー | あり | ポーチャーズポケット |
バーレー | 極長丈 | ラグラン | スナップボタン | あり | センターベンツ |
こうすると、ぱっと見くらべやすいんじゃないでしょうか。ぜひ参考にしてください。
で、結局どれがおすすめなの?
で、結局バブアーはどれがおすすめなの?という話なんですが。
ぶっちゃけ上記の6モデルならどれを選んでも大正解です。どれも羽織るだけで即座に主役になれる一着ばかりなので。その上で、やはり自分のファッションやライフスタイルに合わせて選ぶのが間違いないと思います。
ただ、もしあくまで私見を述べるのであれば。
初めてバブアーに袖を通す人には、中丈のビデイルかビューフォートを全力でおすすめします。
この2モデルのうち、
という感じですね。
やはりいきなり短丈や長丈に行くよりは、どんな服装にも合わせやすい万能型の中丈から入るのがベターじゃないかと思うので。
ただ、もしもう少しカジュアルなファッションや、釣り、サイクリングなどのアクティビテイにも合わせたい人はスペイやトランスポートといった短丈のワックスジャケットを。
あるいは、よりフォーマルなファッションに合わせることや、冬場の利用の機会が多くなりそうな人はボーダーやバーレーを検討することをおすすめします。
もちろん一番大事なのは、やっぱり購入するご自身のフィーリングです。あれこれ比較&検討しながら、ぜひお気に入りの一着を見つけてください。なお、こちら↓も参考にしてもらえると、より万全な購入ができると思います。
購入はできれば実店舗で試着の上でがおすすめではあるんですけど、お住まいの地域によってはなかなかそうもいかない人も多いはず。
ネットでは定価よりもかなり安価で購入できる場合も多いので、ぜひ一度↓から価格をチェックの上、間違いのない購入をしてください。
唯一無二の個性を持つバブアーを、ぜひお気に入りに加えてください!
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